おはようございます。くましね薫です。
前回は、「戦後」をつくったのは誰なのかについて考察してきました。
戦後をつくったのは戦争を生き抜いた20代30代の青年たちです。
彼ら・彼女らは生活を良くするために死に物狂いで働きました。
そして終戦から30年も経たないうちに、世界有数の経済大国になりました。
日本の不幸は、最速で目標を達成してしまったことです。それは同時に目標を失うことでもありました。
そして日本は、80年代にあることを始めます。
それは、若者を消費社会の中心にすることです。
コラムニストの堀井憲一郎さんは、それを「若者殺しの時代」と名付けます。
若者殺しとは、いったいどのようなことか。
それは、若者に消費をしてもらうために、恋愛するようにメディアで煽るのです。
1983年にディズニーランドが完成してから、若者は恋人とデートするために舞浜を目指します。ブランド物を着飾り、一流のレストラン、デートコースで恋人をもてなします。そしてバブル経済が近づくにつれ、クリスマスは恋人と過ごすものというメディアの洗脳を受けます。
恋愛結婚が常識となり、お見合い結婚がほぼ絶滅します。
90年代に入ると、トレンディードラマが大ヒットし、若者はますます恋愛をしなければならないと迫られます。
平成に入ると歌謡曲がJ -POPになり、恋愛のことばかりを歌います。
企業や広告代理店やメディアは、若者をバカにしながら、猿のように消費させ、お金を稼いでいきます。
私(1985年生まれ)が20代のころ、恋愛に消極的な私に対し、大人たちはしきりに「恋愛しろ」と説教してきました。私たちはそれに強引に従ってきました。
しかし本当は恋愛などしたくありませんでした。
それは、バブル時代を20代30代で過ごしてきた人たちの価値観です。その価値観も、広告代理店に洗脳されたものです。現在50代から60代前半の人間の、完全に時代遅れの偽物の価値観なのです。
そして、この若者殺しの時代は、若者たちが持っていた誠実さも、ことごとく殺していきます。
80年に起こった漫才ブームから始まり、『笑ってる場合ですよ!』『笑っていいとも!』『俺たちひょうきん族』、そしてとんねるずの登場で、真面目さよりも、みんなでヘラヘラしながら馬鹿やって笑う文化が登場します。
それがダウンタウンの登場で、前時代の笑いがダサいものだと完全に葬られ、人を馬鹿にする笑いを『めちゃめちゃイケてる』ことにしてしまいます。
このように振り返ると、この若者殺しの中心はフジテレビにあることがわかります。
「楽しくなきゃテレビじゃない」と言って国民を愚民化してきたフジテレビは、その体質を変えられず、現在は民放で最下位の視聴率にまで堕ちてしまいました。
私たちは気づくべきです。
いつまでも恋愛がどうしたとか言っていていいのか?
いつまでも芸人のバカ話を聞いて笑ってばかりでいいのか?
青年時代にバブルを経験した世代は、壊すだけ壊して、結局何も生み出しませんでした。
残ったのは、人類史上最もくだらないカスのようなクソ文化です。
そのクソ文化が今も続いています。
今の若い子たちは気づいてます。
まじでクソだと。
大人たちがいつまでもくだらないことで騒いでいて、クソ以外の何ものでもないと。
名作『映画クレヨンしんちゃん/オトナ帝国の逆襲』では、「20世紀の復活」を目論む大人たちに、しんちゃんたちが立ち向かいます。
そして大人たちに、新しい時代を受け入れようと訴えます。
それが今では、当時新しかった「平成」を捨てなければならないタイミングに来ています。
今も続いている若者殺しの時代。
その消費期限はもうとっくに切れています。
いつまで続けるのでしょうか?
グレートリセットが始まっているんですよ?
さっさと古い価値を捨てましょう。
覚悟はできてますか?
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ありがとうございます。