おはようございます！
くましね薫です！
前回は、秦から渡来した徐福をモデルにした神様が、複数いることを解説しました。
その神様の一柱である「経津主神」ですが、実はこの神様にはもうひとりモデルがいます。
それが、「ハリマタケル」です。
ハリマタケル？
聞いたことない方がほとんどだと思います。
実は彼こそが日本神話に登場する英雄「ヤマトタケル」のモデルです。
では、なぜ彼の名前が「ヤマト」ではなく「ハリマ」なのでしょう。
それは出雲王家に伝わる出雲口伝を書き記した書、富士林雅樹氏著『仁徳や若タケル大君』に記されています。
↓『仁徳や若タケル大君』
ときは景行天皇の時代。景行天皇は物部氏の血筋であるがために、ヤマトにいた出雲族から支持を得られませんでした。なぜなら、物部氏は大陸からの文化を持ち込み、生き埋めの儀式を日本でも行ったからです。物部氏の有力者が亡くなると、家来の出雲族たちも一緒に古墳へ生き埋めにしました。あたりは昼夜問わず悲鳴が響き渡り、そんな非道な行いをする物部氏に対し、出雲族は反乱を起こします。
ヤマトにいられなくなった景行天皇の一団は、ハリマ国(兵庫県)に移住します。
そして景行天皇の子供の小碓(こうす)が生まれ、のちの「ハリマタケル」になります。小碓はハリマで生まれ育ち、ヤマトへ行ったことがないので、「ハリマタケル」が本当の名前です。
その小碓が成長するとハリマタケルとなって関東へ東征を行います。
途中、尾張国では以前ブログで解説した「豊国物部氏」を北関東へ追い出します。
そしてハリマタケルは熱田神宮の巫女である宮主姫と結婚します。だから熱田神宮には、ヤマトタケルの剣である「草薙の剣」が御神体として祀られているんですね。
ハリマタケルの軍勢は東へ進軍し、いよいよ関東の東端まで侵攻しました。
彼らは原住民の貝塚を破壊し、原住民の怒りを買います。
そのせいでハリマタケルは、原住民の毒針に倒れ亡くなってしまいます。
部下たちはこの出来事に悲しみ、戦死した将軍をその地でお祀ります。
香取神宮に祀られている神様「経津主大神」こそ、戦死したハリマタケルなのです。
彼は物部氏の始祖である徐福を神格化した神「経津主神」と融合し、「経津主大神」として香取神宮に祀られました。
『常陸国風土記』では、ヤマトタケルが普都(ふつ)大神に導かれて東征したと書かれてますが、実は彼本人が経津主神になったのです。
そこは隠されているのです。
ということで、
徐福とハリマタケル
ということになります。
ちなみに景行天皇は、息子の死により自ら軍を指揮することを余儀なくされます。そして九州へ西征に向かいます。
つまり
ヤマトタケルとは、
ハリマタケルと景行天皇
この2人のエピソードを合わせて創作した架空の人物なのです。
こういったエピソードが複雑に絡み合って、日本神話というものは出来上がっています。
藤原不比等はよほど何かを隠したかったのでしょう。
しかし出雲口伝があると解読するのが楽しくてたまりません。
徐福から物部氏の神様を解き明かしてきました。
これにより、謎だらけの古代史がより鮮明になるかもしれません。
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