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『君たちはどう生きるか』考察⑦キリコが体現する「古代海洋民族」の記憶

宮﨑駿監督最新作君たちはどう生きるか考察シリーズ。

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前回は、夏子にかかった「呪い」について考察してきました。

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今回は、眞人と一緒に不思議の国に迷い込んだ「キリコ」について考察していきます。

 

~~~以下ネタバレありです~~~

 

キリコは夏子の家に奉公している7人のおばあちゃんの一人です。

キリコはいなくなった夏子を探していると、吉野源三郎の小説『君たちはどう生きるかを読み終わった眞人と合流し、「大伯父」が建てた謎の塔へ潜入。すると彼らは大伯父に見つかり、不思議の国へと迷い込むことになります。

 

不思議の国へ行くと、はじめ眞人はひとりぼっちです。向こうには磐座があり、門には「ワレヲ學ブ者ハ死ス」と刻まれています。

するとたくさんのペリカンが眞人の方へ向かってき、彼を門の中へ押し出します。

そこを小型の帆舟で通りかかったのが、若いときのキリコです。



キリコは事態に気づき、火の魔法ペリカンを追い払い、眞人を助けます。

 

キリコは風力と潮の流れだけで海を進んでいきます

まるで、今から数万年前に、世界中を航海した古代の海洋民族のようです。

 

そうです。宮﨑駿監督は、ここでも私たちの「眠っている記憶」を刺激してきます。

 

私たちのご先祖さまが何万年も受け継いできた「海洋民族」の記憶です。

宮﨑監督はキリコというキャラクターでそれを体現させます。

 

私たちは古来、舟で世界中を行き来する民族でした

今から数万年前。まだ国という概念がなかった時代に、人々は世界中を舟で行き来できました。国という概念がないため、潮の流れにまかせ、遠くの地まで自由に行けたのです(しかしその後、国家ができたため、潮の流れに乗って航海できなくなります)。

 

日本神話に登場するスサノオ「海の神」です。これは本来日本人は海洋民族で、世界中へ渡っていったことを示しています。

↓参考動画 TOLAND Vlog


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しかし、世界中へ渡っていった海洋民族は、騎馬民族として日本へ帰還し、海洋民族の勢力が徐々に失われていきます。

源平合戦とは、騎馬民族である源氏と、海洋民族である平氏との戦いです。

 

話を戻します。

そんなキリコは、もののけ姫』のエボシ御前のようにも見えます。

エボシ御前は若い頃は倭寇という海賊で、「エボシ」という名前から男装して海賊行為に及んでたと推測できます。

キリコも同じく男のような格好と口調で、まるでエボシ御前の若い頃のようです。

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宮﨑監督は君たちはどう生きるかで、私たちの本来の姿を、これでもかというくらい前面に押し出して描いています。これが最期の作品だと言わんばかりのボリュームです。

だからこそじっくり物語を追うのではなく、イメージ重視の抽象的な語り口にしたのだと考えられます。

 

では次回は、ラスボスである「大伯父」について考察していきたいと思います。

お楽しみに!

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<参考文献>

 

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ありがとうございました🫶